【花材図鑑②】ハラン(葉蘭)

力強さと柔軟さを併せ持つ「ハラン」。
艶やかな葉と自在な形作りは、いけばなの基本花材として重宝されます。
今回は、ハランの特徴といけ方を整理します。

基礎情報

  • 和名:葉蘭(ハラン)
  • 英名:Aspidistra
  • 学名:Aspidistra elatior
  • 出回り時期:通年
  • 原産地:日本・中国南部
  • 香り:なし
  • 特徴:幅広く光沢のある葉。厚みとしなやかさを併せ持ち、曲線・折り・巻きなど自在な造形が可能。

特徴

線(Line):幅広い葉を曲げたり切ったりして線として使う

しなやかで折れにくく、ためることも巻くこともできる万能な花材。直線・曲線ともに表現できる。また切ることで新たに線を作り出すことも可能。

色(Color):深緑で艶あり

濃い緑が作品に重厚感を与える。単体でも存在感があり、他花材との色の引き締めにも効果的。

塊(Mass):面を活かして塊感を出せる

広い葉を重ねたり巻いたりして、視覚的な「塊」や「焦点」をつくることが可能。裏表の色の違いもポイントに。

ハランのいけかた参考例

線:折りや曲線を活かし、横長構成に動きをつける

ハランの柔らかい葉を曲線状に折り、横長に展開することで、流れるような線を演出可能。折り癖をつけてリズムを出すとより魅力的。

淡い花材と組み合わせてコントラストをつける

深緑のハランは、淡い色の花材と相性抜群。艶のある緑が淡色の花を引き立てる。

巻きや重ねで面を作り、視線を集める

葉を巻いて立体感ある造形を作ることで、作品に中心を生み出せる。大小の葉を重ねて動きと奥行きを与えるのもテクニックの一つ。

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