【花材図鑑】①ライラック(Lilac)

いけばなレッスン

春の訪れとともに香り立つ「ライラック」。

淡い紫の花としなやかな枝ぶりは、いけばなの世界でも人気の花材です。

そんなライラックの特徴といけ方を整理します。

基礎情報

  • 和名:ライラック(リラ)
  • 英名:Lilac
  • 学名:Syringa vulgaris
  • 出回り時期:4月〜5月(春)
  • 原産地:東ヨーロッパ
  • 香り:あり(甘く華やか)
  • 特徴:房状の花が密集し、枝は自然な曲線を描く。葉は対生でハート形。

特徴

・線(Line): 曲線的な枝ぶり

枝は自然にカーブしており、風の流れや動きを表現しやすい。ためも可能(ただし節は折れやすい)。

・色(Color): 花:淡紫〜白/葉:深緑

優しい花色としっかりとした葉色のコントラストが美しく、季節感が際立つ。香りも魅力。

・塊(Mass): 花:密な房状/葉:中サイズで対生

花房は10〜20cmほどで密集。葉も程よい大きさと量で、焦点やボリュームを作りやすい。

 ライラックのいけかた参考例

ライラックのいけかた参考例

①線: 横長の構成で曲線の流れを活かす

しなやかな曲線がライラックの大きな特徴であるため、その形が前面に出る横長の構成はおすすめのデザインの一つ。ワイヤーで留めて自分で形を作り出すのも良い。

②色: 淡い色と組み合わせて軽やかな印象を与える

ライラック自体が淡めの花色のため、濃い色よりも淡い色と組み合わせると、全体的に軽やかな印象になります。

この作例では、花器はあえて重いものを選んでいるため、対比で濃い色を選ぶのも良いでしょう。(ライラックが主役の場合、主役に負けないようにしましょう)

③塊: 花房を集めボリュームを出して際立たせる

ライラックの花は、小ぶりで集まっているため、塊を作るのも良いでしょう。塊を作るとそこに焦点が行くため、作品の中心になります。

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